社内のセキュリティ対策を検討中ですが、VPNとVDIの違いがよくわかりません…
名前は似ていますが、実は明確に違うんですよ!
そんなに違うんですか?難しそうだけどなー。
メリット・デメリットを見ていくと違いがわかりやすいです。
1.VDIとは?VPNとは?
VDIとは
「Virtual Desktop Infrastructure」を省略した言葉で、日本語ではデスクトップ仮想化と呼びます。
ものすごく簡単に説明すると、テレビやビデオオンデマンドのようにデスクトップの映像をパソコンに転送する方法で、データの処理はすべてクラウドやサーバーで行われます。
VDIではキーボードやマウスの入力は手元のパソコンからデータを転送しますが、実際のデータを保管して処理するのは遠く離れたサーバーやクラウドです。
利用者は機密情報を手元のパソコンで実際のデータとしてを受け取ることなく、映像データしか転送されないのです。
そのため、利用者はサーバーやクラウドにアクセスして映像データを受信するだけで、自宅でも出張先のホテルからでもデータ漏洩の心配をすることなく作業を進められます。
テレワークのセキュリティ面で高度な技術を提供するのがVDIなんです。
VPNとは
VPNとは、「Virtual Private Network」を省略した言葉で、日本語では仮想プライベートネットワークと呼びます。
第三者からアクセスできない特別な専用線を仮想的に作り上げた通信方法です。
特定の人だけが使える専用回線を仮想的に作る技術のことです。
VPN接続では、世界各国に存在するVPNサーバーというサーバーを経由しインターネットに接続しています。
VDIとは違い、手元のパソコンにデータを読み込む必要がありますが、保護された通信であるためVDIと同じく情報漏洩のリスクが少なくなります。
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2.VDIのメリット・デメリット
VDIのメリット
VIDにはセキュリティに優れた数多くのメリットがあります。
高度なセキュリティを提供するVDIの具体的なメリットについてひとつひとつ確かめましょう。
VDIでは作業中のパソコンにデータを保存する必要がありません。
そのため、セキュリティを高めながら外出先でもデータ漏洩を気にせずに作業を進められます。
実際に遠く離れたサーバーから転送されるのは画像データだけであるため、生のデータを転送することなく作業できるのがVDIのメリットなんです。
データ容量の必要ないセキュアPCでの利用も推奨されます。
作業データや顧客情報はすべておなじシステムで一箇所にまとめて処理できます。
すべての社員がおなじシステムにアクセスして場所の垣根がなく作業をすすめられるのです。
わざとファイルデータをダウンロードしない限り、うっかりと手元のパソコンにデータを保管してしまうというリスクもありません。
ひとつのシステムに必要なデータを一元管理できるのがVDIのメリットです。
VDIのデメリット
セキュリティ面では高い評価を得ているVDIですが、デメリットもないわけではありません。デメリットからVDIに注意すべき問題についても理解しましょう。
コスト面で高額になりやすいのがVDIの特徴です。
想像してみると分かりやすいかと思いますが、全社員の処理を一気に進められるだけのハイスペックなマシンをVDIでは求められます。社員150名で月額200万円程度のコストはかかると試算されています。
ユーザーが増えると一人当たりのコストは安くなり、ユーザーが減ると一人当たりのコストは高くなる傾向も特徴です。
潤沢な予算がないと採用するのが難しいのがVDIのデメリットです。
VDIでは手元のパソコンには画像データしか受信しません。
オンラインからサーバーにアクセスすることを前提にしているため、ネット環境の整わないオフラインでは作業することはできません。もし会社で作業をすすめていて、急な出張で飛行機に乗る用事ができてしまうと、今まで開いていたファイルがまったく操作できない状況になります。
作業途中だったとしても、オフラインでは作業を続けられないのがVDIのデメリットです。
VDIを導入するにはシステムを刷新して今あるシステムを一気に交換しなければなりません。
初期導入費用がかかるのはVDIのデメリットです。
3.VPNとVDIの違い
比較対象 | VDI | VPN |
コスト | × | ◎ |
セキュリティ | ◎ | ○ |
初期設定 | × | ◎ |
オフライン利用 | × | ○ |
どちらもセキュリティに優れたシステムであり、プライベートネットワークを利用するのがVPNで、生のデータを受信しないのがVDIです。
ふたつのサービスを比較すると、VDIは初期費用と運用コストが高額になりオフラインでの利用はできません。
セキュリティ面ではVDIが優れていますが、導入しやすく使いやすいのはVPNと言えます。
4.VPNとVDIのテレワークの選び方
セキュリティ面ではどちらも優れているので、実際に会社に採用するにはどちらのシステムが良いかシチュエーション別に紹介します。
テレワークで導入するには、VPNは安価にはじめられて、VDIはIT予算を多くとらなければならないのが特徴です。
・手ごろな予算でテレワークのセキュリティを高めるならVPNを採用
仮想プライベートネットワークであるインターネットVPNであれば、社員1人あたり月額1,000円程度ではじめることができます。テレワークを導入しようと考えても社員の自宅から社内のネットワークにアクセスするにはリスクがあるものです。
外部から通信を読み取れない特別な回線である、インターネットVPNを用意すればセキュリティリスクは大きく下げられます。コスト面で優れていながら確かなセキュリティを確保できるのがインターネットVPNの特徴です。
・とにかくテレワークのセキュリティを高めるならVDIを採用
データを外部に伝達しないVDIであれば、VPNよりもセキュリティの技術は高度なものになります。
テレワークで使う社員のパソコンやスマートフォンにデータを保存しないメリットはセキュリティ管理に高い効果を発揮します。システムには高いスペックを要求されるのでコストは高くなりますが、とにかくセキュリティの質を高めたいという企業はVDIの採用で間違いはありません。
・潤沢な予算があってテレワークのセキュリティを高めるならどちらも採用
予算に充分な余裕があるなら、どちらの仕組みも採用してセキュリティの高いネットワークを作り上げるのが一番です。
データを保存せずにオンラインで作業を進めるVDIを採用して、VDIで転送する画像データをさらにVPNで閉じたプライベートなネットワークに仕上げられます。テレワークを利用する社員が多く、IT予算を充分に確保できる企業はVDIとVPNのどちらの技術も採用して問題ありません。
5.VDIよりもコストを抑えるならGlocal VPN
テレワークのセキュリティは高めたいけど、ITシステムに使える予算が限られていると悩んでいる担当者様へ。
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